WT1ペプチドとは
WT1ペプチド特許技術(※)を活用したがんワクチン療法
●WT1ペプチドとは?
WT1ペプチドとは、杉山治夫教授(大阪大学大学院教授)等の研究発表により、ほぼ全てのがん(白血病等の血液がんも含む)に存在することが明らかにされた、世界でも有名ながん抗原(がんの特徴)と呼ばれる物質の一つです。この物質を用いることによって、より多くのがんの患者様に対してがんワクチン療法「樹状細胞ワクチン療法」が提供できるようになりました。
●がんワクチン療法「樹状細胞ワクチン療法」を進化させるWT1ペプチド
樹状細胞ワクチン療法は、樹状細胞にがん抗原を認識させ、それをリンパ球に覚え込ませることで、当該抗原を持つがん細胞の狙い撃ち攻撃を図る治療法です。
したがって、どのようながん抗原を用いることができるかが、治療の可否や臨床効果を左右することになります。
樹状細胞ワクチン療法において用いられるがん抗原のうち主なものとして、自己がん組織があります。しかし、自己がん組織は、過去に手術を終えてしまっていたり、病状の進行により、手術ができなかったりという理由で、治療時に確保できないことが少なくありません。
自己がん組織が確保できない場合、人工抗原(人工的に作製されたがん抗原)の使用が検討されますが、WT1ペプチド以外の人工抗原は、がんの種類により使用が制限されることがほとんどです。
この点、ほぼ全ての固形がん・血液がんに高発現しているWT1ペプチドを樹状細胞ワクチン療法に用いることができれば、自己がん組織の確保が困難な多くの患者様も含めて、ほぼ全てのがんの患者様に対し、樹状細胞ワクチン療法を提供することが可能になります。
WT1の各がん種における発現率

●WT1ペプチドを用いた樹状細胞ワクチン療法を提供している医療機関
WT1ペプチドは特許化されているため、WT1ペプチドを活用した樹状細胞ワクチン療法は、当クリニックをはじめ、指定された医療機関でのみ提供しております。福岡地区においては福岡アイマックスクリニックのみが、WT1ペプチドを用いた樹状細胞ワクチン療法を実施しております。
●WT1ペプチドを用いた樹状細胞ワクチン療法の治療効果
現在、標準治療無効の膵がん、肺がん、食道がん、乳がん等を中心に非常に期待が持てる治療成績が出てきております。特に、膵がんの症例に対して、化学療法のゲムシタビンおよびTS-1とWT1を中心とした、膵がん関連がん抗原由来ペプチドを使用した樹状細胞ワクチンとの併用の臨床効果について検討しました。標準治療に対して抵抗性を示す手術切除不能の膵がん患者27名を対象とした結果、評価可能な18症例のうちCR2例(11.1%)、PR7例(38.9%)、SD5例(27.8%)PD4例(22.2%)が認められました(CR:完全退縮;PR:部分退縮;SD:進行停止;PD:進行)。
また、生存率、生活の質、パフォーマンス・ステータスの著しい改善が認められました。なお、本治療において、重篤な副作用は認められませんでした。
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